2024.07.03
2024年6月30日の日曜日、朝早く守山市立図書館に到着しました。認定特定非営利活動法人 びわこ豊穣(ほうじょう)の郷(さと)(以下、びわこ豊穣の郷)の「目田(めた)レンジャー ホタルを守ろうプロジェクト!!」の活動を取材するためです。この活動は、2024年度できるコトづくり制度の活動助成1年目を受けています。
びわこ豊穣の郷の活動のひとつに、目田川(めたがわ)モデル河川づくりがあります。
びわこ豊穣の郷のサイトによると、図書館の横を流れる目田川は「近自然工法で作られた準用河川」で、清掃や整備活動を定期的に行っているそうです。
また、目田レンジャーとは、その目田川モデル河川づくりに参加する小学生や中学生で構成されていて、その「活動の成果や目田川の活動を通して疑問に感じたことを調べたことを壁新聞にして発信している」とのこと。
あいにくの雨ですが、目田川沿いに集まった目田レンジャーの皆さんはレインコートに長靴、手に手に網を持ってやる気満々の様子。
普段は毎月1~2回、河川整備・河川清掃などを水遊びや生き物との触れ合いも兼ねて行っているそうです。今日は講師を招いての生き物観察会で、日本トンボ学会の牛島さんが、子どもたちがつかまえた生き物を同定(どうてい・種や名前を判断すること)してくださるそうです。牛島さんは生き物のプロフェッショナルです。
9時から1時間、目田川(めたがわ)に入り、ガサガサして生き物をつかまえました。
長靴が水に浸かっても、全く気にせず、夢中で網を入れています。
ほとんどが小学生ですが、水に入る思い切りのよさに、かなりの歴戦の勇者であることが見てとれます。
そこへ、びわこ豊穣の郷の専務理事 中(なか)明子さんがケースを持って来て「マリンシューズに履き替えたいひとー、ここにありますよー!」と呼びかけました。
中さんは「このマリンシューズは、できるコトづくり制度の助成金で買ったものです。
目田レンジャーの保護者の方から『もっとこの活動を広めたいから、私たちが活動しているのを見て、初めてのお子さんでもその場で参加できるように、マリンシューズを貸し出せるようにしましょう』と提案されました。それで実際に2組の親子さんが参加されたんですよ!」と説明してくれました。
また「めっちゃ助かるよね、マリンシューズ」と、参加のお母さん同士の声も近くから聞こえてきました。
できるコトづくり制度の助成金がさっそく役に立ったと聞くと、とてもうれしいものですね。ロゴマークも貼り付けてくださり、ありがたいです。
あっという間に10時になり、図書館内の集会所に移動しました。
最初に牛島さんから「みんなで目田川をどんな川にしたい?」という問いかけがあり、その後目田レンジャーの河村優さんが進行を務めます。
「こんな生き物いたらいいな、とか、もっと目田川に入りやすいようになるといな、など、どんな川にするかの進め方を今日決めたいと思います。」
それから、みんながつかまえてきた生き物を、牛島さんがひとつひとつ、川のどこでつかまえたのか、どんな状況のところにいたのか、など、つかまえた子どもに確認して、どういう生き物かを説明していきました。
そして、目田川の地図に貼り付けていくと、このようになりました。
目田川の現状把握をしたうえで、河村さんから更に問いかけが。
「みんな、目田川で今後活動するのに、どんな生き物が来てくれたらいい?」
すると、口々にアユ、ホタル、ゲンゴロウ、タガメ、などなど、いろんな生き物や生き物でないものも名前が挙げられました。
それらを聞いて、牛島さんからアドバイスがあり、それが今後の川づくりのヒントになりそうでした。この活動は「ホタルを守ろうプロジェクト」ではありますが、ホタルだけを守るために活動するのではなく、川自体の状態をよくすることが、多種多様な生物のためになり、ひいてはホタルのためにもよい環境づくりになる、そんな印象を受けました。
最後に集合写真を撮り、つかまえた生き物を元の目田川に返して解散しました。
この活動は、自然の中で子どもたちが、自分から本気で生き物と向き合っているところが、とても魅力的でした。そして、大人たちも全力で子どもたちの活動を支えているのがよくわかりました。
びわこ豊穣の郷の目田レンジャーの皆さん、これからも楽しみながら目田川を豊かな川にしてください。
▼びわこ豊穣の郷サイト(下にスクロールするとイベントカレンダーあり)