2022.05.20
2022年5月6日(金)の午後、みんなのもうひとつのおうち「キュルア」(以下、キュルア)の皆さんの活動を訪ね、東近江市中野地区にある、休憩処さくらんぼに伺いました。キュルアの「学校に行きづらい子ども達とご家族の居場所づくり」は2022年度 活動助成 1年目の活動です。
2019年10月にスタートしたキュルアは、2020年度と2021年度の2年間はじめて助成を受けて活動し、その後活動助成にチャレンジし助成を受けて活動を継続しています。
活動の目的は「学校に行きづらさを抱える子どもたちと保護者の方が気兼ねなくホッとできる居場所づくり」。
ふだんは、地区内の中野ヴィレッジハウスを利用して、工作、外遊び、ボードゲーム、講師を招いてのワークショップ、自分たちで調理していっしょに料理を食べるなど(コロナ感染対策を徹底したうえで)の活動を定期的に行っています。
今日は水彩画家である講師、白澤裕子さんに水彩画の手ほどきを受け、オリジナルカードを作成します。とてもかわいらしい白澤さんのイラストを見せてもらって感心していると「私は絵や美術学校には行っていません。独学で勉強して描いています。」と言われてびっくり。ちょっと皆さんの緊張がほぐれたように感じました。
「まずは色遊びをやってみましょう」と白澤さんの指導でワークショップが始まりました。
今回参加しているのは、いつも来てくれているという中学生が一人。もう一人中学生が参加予定でしたが体調が悪く残念ながらお休みとのことでした。
絵の具の色を混ぜる方法を教えてもらい、各自白い紙に好きな色をのせていきます。
「あー、かっこいい色!」と、大人からの声かけもあり、楽しくあたたかい雰囲気です。
「それチュッパチャプスのオレンジ味みたい」
「これ、どら焼きになっちゃった!」
キュルアのメンバーは、朗らかに笑いながら取り組んでいます。
中学生も真剣に色を混ぜ、次第に大人も色を混ぜることに集中して静かになっていきました。
キュルア代表の山本美佳さんにお話を伺いました。
「今年度からは、家から出たくない子ども達と、手紙やオンラインクッキングなどでつながり、心の栄養を貯めてもらうことを目標としています。また、もう一つの大きな目標として、子どもたちに、誰かの役に立つことの喜びを感じてもらうことも目指しています。今日も、このワークショップが始まるまでに、地区社協(社会福祉協議会)の独居老人の方の見守り活動で配る、間違い探しの冊子づくりも手伝ってもらいました」。
高齢者の皆さんはこの冊子を使って脳のトレーニングを行うそうです。
こんな感じで、中学生も大人のメンバーに交じって作業をしていました。なかなか家にいてはできない体験ですね。
キュルアのメンバーの皆さんのあたたかい気持ちを感じ、参加の中学生もリラックスしていることがよくわかりました。
また、山本さんは「今年度から助成金を多くいただけるようになったので、講師の方にお願いできる回数も増えました。活動助成金をもらえてよかったです。」とも言っておられました。子どもたちに豊かな時間を体験してもらうための講師料や材料費、食材費として、また、活動中の保険料やスタッフ交通費などとして、助成金は有効に使われています。
キュルアの皆さん、これからの活動で目標を達成できるよう応援しています。
キュルアメンバーの皆さん。