2019.07.22
2019年7月12日夕方4時半くらいに、放課後スペース「ほっこりや」を訪問しました。
会場は湖南市内の中央東自治会館です。放課後スペース「ほっこりや」は、2019年の1月におためしで始まり、4月からはできるコトづくり制度のはじめて助成を受けて、毎週2回、放課後の2時間だけオープンしています。夏休みなど、学校がお休みの期間は休止となります。
通ってくるのは自治会館周辺の家庭の小学生などです。学校から一旦帰宅してから歩いて往き帰りができるのが必須条件だからです。
子ども達は静かに宿題に取り組んでいます。
「先生!社会わかれへん!」
「音読を聞いて」
など、子どもたちの声には放課後スペース「ほっこりや」の3名のスタッフが対応していました。思い思いの場所に陣取り、宿題が終わった子は、外へ行ったり室内の畳の上に行ったりして数人で遊んでいます。学年の違う子たちでも、一緒に遊べる雰囲気がありました。
「おやつとゲーム機は持って来ない、宿題を済ませてから遊ぶ、というのが約束です。
スタッフはフリーランスの現役の教員や共感してくれる有志がボランティアとして無償で協力してくれています。」と代表の傍田安子さん。
傍田さんはずっと子どもと接する仕事がしたくて、10年間民生委員・主任児童委員として活動した後、小学校の学校支援員として10年間働いてきました。そんな頃、保護者から「昔は低学年の子どもも自分で遊びに行ける場所がいろいろあったのに、そんな場所がなくなっている。放課後、友達の家に遊びに行くような感覚で行ける、子どもの居場所が作れないか。」と相談を受けたそうです。
傍田さんが協力を呼び掛けると、教員の資格を持つ辻真起子さん、尾﨑早智子さん、また元保育士の方も手を挙げてくれました。教育の専門家が関わっていると、保護者は安心して子どもを行かせることができますね。
「このような居場所作りは例がないので、やってみるまではどうなることかと心配していました。でも、周囲に相談しながら、思い切って立ち上げることができました」と傍田さん。
参加者の保険、印刷、色鉛筆、ボードゲームなどに助成金を使っています。
ボードゲームや、ボールで楽しそうに遊ぶ子どもの姿は、昭和の時代にはどこでも見られたかもしれません。でも、現在、地域の人が協力して作らなければできない環境となっています。
放課後スペース「ほっこりや」は、「子どもは地域で育てる」ということの実践のひとつの形になっているように感じられました。